集団的浅慮(集団思考)

集団的浅慮(集団思考、リスキーシフト)とは、集団の意識決定の場において、メンバーの個人的決定よりも劣る決定がなされる傾向を言います。

集団的浅慮は、集団の凝縮性(集団としてのまとまりのよさ)が高まるにつれて、メンバーの発言は制限されると言われ、集団内で同調圧が高い状態、つまり結束を乱すまいと一致団結しているときに生じやすいとされます。

現在の新型コロナウィルス感染症拡大防止に際して、職場が一丸となろうとし、リーダーや上司の意見に対して異なる意見を述べることが困難になっていないか、経営者は注意する必要があります。

集団的浅慮が起きやすい条件

心理学者I.ジャニスは、有能なメンバーで構成される集団であるにもかかわらず、大惨事を招く決定をした事例(1961年ピッグス湾上陸作戦の失敗、チャレンジャーの打ち上げ失敗)について、なぜこのような決定がなされたのか、意思決定の過程から集団的浅慮の兆候と結果を分析し、下記のような「集団的浅慮が起きやすい要件」を明らかにしました。

目標を十分に検討していない
・情報を十分に収集していない
・集団にとって都合の良い情報だけを検討している
・リスクや想定外の状態を検討しない
・一度却下された代替案は再考されない

集団的浅慮に陥る兆候

集団的浅慮に陥る集団には、下記のような兆候が見られます。

・幻想:自分たちは大丈夫
・信念:集団に対する過剰な信念
・偏見:集団構成員以外に対する偏見を持つ
・自粛(検閲):集団の決定や行動に対する疑問を持つことを自粛する
・圧力:反対意見に対して論理的ではない圧力をかける
・排除:集団の決定に反するメンバーや情報を排除する
・満場一致:決定は満場一致となる
・警告への軽視:外部からの警告を軽視する

日本が新型コロナウィルス感染症拡大を防止できていない現状がここにあるような…

集団的浅慮を予防する

集団的浅慮を予防するために取る対策として、「悪魔の擁護者」があります。

これは、集団の合意が形成された時点で、わざと反対意見を述べる(その反対意見は間違っていてもよいメンバーを選んでおくという手法を言います。

この悪魔の擁護者からの反対意見により、他のメンバーも遠慮することなく意見を言えるようになり、集団の多様な意見が保たれ、集団的浅慮を回避できるとされます。

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